犬の尿路結石症とは?症状や原因、治療法を解説!
2022.12.13
尿路結石症とは尿石症とも呼ばれる病気で、発症すると腎臓や尿管、膀胱、尿道などの尿路系に結石を形成し炎症や閉塞の原因になってしまいます。ひどい時には尿路閉塞を起こしてしまい、命に関わることもある怖い病気です。
今回は犬の尿路結石症について症状や原因、治療法などについて解説していきます。
尿路結石症の症状
尿路結石症の症状は、結石が形成された部位により異なります。
腎結石
腎結石は腎臓に結石が形成された状態を指します。特に症状を示さないことも多いですが、血尿や痛みなどの症状を示すこともあります。慢性腎臓病や腎盂腎炎、尿管閉塞を引き起こすこともあるため注意が必要です。
尿管結石
無症状のことが多いですが、血尿や痛みの原因になることもあります。尿管閉塞を起こすことも多いです。
膀胱結石
頻尿や血尿、排尿痛などの原因になります。結石が細かい砂状の場合は症状を示さないこともあります。
尿道結石
尿道結石は尿道閉塞の原因になります。尿道閉塞が生じると、頻尿や血尿を示すことや排尿できなくなってしまうことがあります。
尿道閉塞により排尿できなくなると、ぐったりして元気がない、嘔吐するなどの症状が現れ、ひどい時には急性腎不全に陥ってしまうこともあります。
尿路結石症の診断
尿路結石症の診断には問診や症状の確認と合わせて、以下のような検査を行うことがあります。
尿検査
尿を分析することで炎症反応の有無などを調べます。尿を顕微鏡で観察することで結石の有無や種類を特定することができる場合もあります。
レントゲン検査、エコー検査
レントゲン検査やエコー検査により、尿路結石の有無を確認することができます。しかし、非常に細かい結石の場合はこれらの検査で確認できないことも多いため注意が必要です。
血液検査
尿管閉塞や尿路閉塞を起こしている場合、慢性腎臓病や急性腎不全を発症しているリスクがあるため、その確認のために血液検査を行うことがあります。
尿路結石症の治療法
尿路結石症の治療は大きく内科療法と外科療法に分けられます。
内科療法
尿路閉塞がなく、結石の種類が溶かすことが可能なものであれば内科療法を行います。結石を溶かすためには食事療法が利用されることが多いです。
外科療法
尿路閉塞を起こしている場合や溶かすことができない種類の結石の場合は外科療法が選択されます。外科療法では手術により結石を直接摘出します。
尿路結石症の予防法
水を十分に飲むこと、適切な栄養バランスの食事を与えることが大切です。尿石症を繰り返している場合は予防的に療法食を与えることもあります。
まとめ
尿路結石症は、発症すると血尿や排尿痛、尿路閉塞の原因になります。尿路閉塞は急性腎不全を引き起こし、命に関わることもあるため、日頃から水分補給と食事に気をつけ予防するように心がけましょう。
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