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エキゾチックアニマルの診療 ~こんな病気、大丈夫ですか?

2022.10.06

エキゾチックアニマルとは、犬・猫を除くペットのことを指します。ハムスターやウサギなどは、馴染みがある人も多いかもしれません。当院では犬・猫だけでなく、様々なエキゾチックアニマルを診療しています。今回はその中でもよく診察するウサギ、フェレット、鳥類、ハムスター、デグーについて、よくみられる病気とその症状についてお話します。

 

<ウサギ>

ウサギは草食動物のため、消化管(胃や腸)や歯が発達しています。ストレスを感じたりエサの繊維質が不足していると、食滞(何らかの原因で消化管の動きが鈍くなり、内容物がたまる状態)や不正咬合(歯のかみ合わせが悪くなる状態)といった病気にかかってしまいます。食滞では食欲の低下、軟便・下痢、便の変形など、不正咬合では食欲の低下、よだれを流すなどの異常がみられます。また、高齢の雌ウサギでは子宮の病気が多いことも特徴的で、陰部から血が出ることもあります。

<フェレット>

フェレットは好奇心旺盛な動物で、異物を誤食してしまうことが多々あります。胃や腸に異物があると、嘔吐や下痢を引き起こします。異物によって腸が閉塞した場合は、おなかが痛くてぐったりとしてしまい、急いで手術をして取り出さなければいけません。また、副腎の腫瘍が多発することも知られています。進行性の脱毛が最も特徴的ですが、副腎は性ホルモンを分泌する器官なので、陰部が腫れる、前立腺が大きくなる、尿が出にくくなるなど、性ホルモンに関連した症状もみられます。

 

 

<鳥類>

鳥類は繊細な動物で、ストレスを感じると自分の羽毛を引っこ抜いたり、咬みちぎったりすることがあります(毛引き症)。羽がボロボロになってしまうだけでなく、皮膚をつついて傷つけてしまう可能性もあります。これは、特にセキセイインコ、ボタンインコ、コザクラインコで多くみられます。

<ハムスター>

高齢のハムスターは、皮膚・体表に様々な種類の腫瘍ができやすいことが知られています。特にゴールデンハムスターに多いのがリンパ腫で、全身の毛が抜けたり、皮膚が赤くなったり、かゆみや痛みがみられたりします。また、ハムスターは食べ物を持ち運ぶための頬袋が発達していますが、何らかのきっかけで頬袋が口の外へと出てしまうことがあります(頬袋脱)

<デグー>

デグーはとても賢くデリケートな動物です。ストレスを感じると、自分の手足や尻尾をかじってしまうことがあります(自咬症)。さらに、遺伝的な理由から糖尿病と白内障が多いことも知られています。その場合は私たち人間と同じように、たくさん水を飲んでたくさんおしっこをしたり(多飲多尿)、痩せてきて元気がなくなったり、目が白くなったりします。

 

動物によって出る症状は様々です。

もし大切なペットでご不安なことがある場合はお気軽に当院にご連絡ください。